『汝、星のごとく』著者・凪良ゆうとは?代表作と映画化作品一覧

映画『汝、星のごとく』の美しく切ない世界観にすっかり魅了され、「原作の著者・凪良ゆう(なぎら ゆう)先生のことが気になり始めた」という方も多いのではないでしょうか。

実はかく言う私も、映画『汝、星のごとく』を鑑賞してすっかり凪良作品の虜になった一人。「いつか絶対に読んでみたい!」と思いながらもタイミングを逃してしまい、恥ずかしながらまだ凪良先生の本を一冊も読んだことがありませんでした。

しかし調べてみると、凪良先生は『流浪の月』と『汝、星のごとく』で「本屋大賞」を2度も受賞されているほか、映画やドラマなど映像化されて大ヒットした名作も多数手がけられているとのこと。

「一冊も読んだことがない私と同じように、映画から入って気になっている方や、どれから読むべきか迷っている方の参考になれば」と思い、凪良ゆうさんがどんな作家なのか、これまでの受賞歴や代表作、映像化作品を徹底的に調べてまとめました!

一緒に「記念すべき最初の1冊」を見つけるきっかけになれば幸いです。

目次

凪良ゆう(なぎら ゆう)とはどんな作家?

凪良ゆうさんは、読者の心に深く刺さるストーリーテラーとして、現在文学界で最も熱い注目を集めている作家のひとりです。まずは、その魅力を語るうえで欠かせない経歴や作風の特徴をご紹介します。

過酷な少女時代と「物語」という救い

滋賀県出身の凪良ゆう先生。その作風の根底には、幼少期の過酷な体験と物語への切実な想いがあります。

母子家庭で育ち、小学6年生で児童養護施設へ。高校1年で退学した後は15歳で自立し、アルバイトを掛け持ちしながら生き抜くという厳しい少女時代を過ごされました。不条理な大人や社会の現実に振り回される中、心の逃避行であり、生き延びるために不可欠だったのが「本や漫画などの物語の世界」だったといいます。

BLジャンルから一般文芸へ!緻密な人間ドラマを描くストーリーテラー

30歳の頃に創作熱が再燃し、2007年にBL(ボーイズラブ)作品で作家デビュー。長年にわたりBLレーベルで数々のヒット作を生み出し、繊細な心理描写や一筋縄ではいかない人間関係を描く文章力で熱烈なファンを獲得しました。

その後、2017年に『神様のビオトープ』で一般文芸作品に初挑戦。2019年刊行の『流浪の月』が大ヒットを記録し、その名は一気に全国区となりました。BLで培われた「人と人との切実な結びつき」を描く圧倒的な描写力は、一般文芸の世界でも多くの読者の胸を打っています。

本屋大賞を2度受賞!読者の心を揺さぶる作風の魅力

凪良作品の最大の魅力は、世間の「普通」や「正しさ」から少し外れてしまった人々に寄り添う、温かくも切ない眼差しです。

ご自身の生い立ちや、施設で出会った傷を抱える人々との記憶があるからこそ、既存の枠組みや常識にとらわれず、当事者同士にしか分からない絆や愛の形を丁寧にすくい上げます。だからこそ、読み進めるうちに「自分の生き方を肯定してもらえたような感覚」になり、涙する読者が後を絶ちません。

全国の書店員が「最も売りたい本」を選ぶ「本屋大賞」を2度も受賞(『流浪の月』『汝、星のごとく』)していることからも、そのストーリーテリングがいかに多くの人の心を惹きつけているかがうかがえます。

凪良ゆうの主な受賞歴・ノミネート歴

凪良ゆうさんの作品は、文壇や全国の書店員から絶大な支持を受けており、数々の輝かしい賞を受賞しています。特に全国の書店員が「今一番売りたい本」を投票で選ぶ「本屋大賞」を複数回受賞したことは、出版界でも大きな話題となりました。

『流浪の月』(2020年 本屋大賞受賞)

一般文芸としての評価を決定づけたのが、2019年に刊行された『流浪の月』です。

翌2020年の「第17回本屋大賞」で見事大賞を受賞。誘拐事件の「被害女児」と「加害者」という世間のレッテルを貼られた二人の、純粋で切実な関係性を描き出し、多くの読者に深い衝撃と感動を与えました。

『汝、星のごとく』(2023年 本屋大賞受賞 / 吉川英治文学新人賞)

『流浪の月』に続き、2022年刊行の『汝、星のごとく』で「第20回本屋大賞」を受賞。史上3組目(女性作家としては初)となる2度目の本屋大賞受賞という快挙を成し遂げました。

さらに本作は「第44回吉川英治文学新人賞」も受賞しており、書店員からの支持だけでなく、文学的な評価の高さも証明することとなった名作です。

その他の主要文学賞・ノミネート歴

本屋大賞のほかにも、多くの文学賞で高い評価を得ています。

  • 2020年:『滅びの前のシャングリラ』第18回本屋大賞ノミネート(2年連続ノミネート)
  • 2021年:『美しい彼』第21回ananマンガ大賞 準大賞(原作小説として大きな話題に)
  • 2023年:『星を編む』(『汝、星のごとく』のスピンオフ続編)第21回本屋大賞ノミネート

一般文芸にフィールドを広げてから怒涛の勢いで受賞・ノミネートを重ねており、出す作品すべてが話題作となる稀有な作家であることがよく分かります。

映像でも楽しめる!凪良ゆうの映画化・ドラマ化作品まとめ

凪良ゆうさんの作品は、登場人物の繊細な心情や情景描写が美しく、映像作品との相性が非常に良いことも大きな特徴です。小説を読んだ後に映像を観ても、またその逆でも深く楽しめる映像化作品をご紹介します。

作品名区分公開・放送主演キャスト
美しい彼ドラマ2021/11/19萩原利久・八木勇征
流浪の月映画2022/5/13広瀬すず・松坂桃李
美しい彼 special sdit version 劇場版2023/3/10萩原利久・八木勇征
美しい彼 eternal 劇場版2023/4/7萩原利久・八木勇征
汝、星のごとく映画2026/10/9横浜流星・広瀬すず

映画『流浪の月』(広瀬すず・松坂桃李 主演)

2020年に本屋大賞を受賞した代表作『流浪の月』は、2022年に実写映画化されました。

ダブル主演を務めたのは広瀬すずさんと松坂桃李さん。さらに横浜流星さんや多部未華子さんといった豪華キャストが集結し、監督は『悪人』『怒り』で知られる李相日(りさんいる)氏が務めました。

世間からは「被害者と加害者」としか見られない二人の、言葉では言い表せない特別な絆が映像美とともに描かれ、観る者の倫理観や価値観を揺さぶる傑作映画となっています。

ドラマ&劇場版『美しい彼』シリーズ(萩原利久・八木勇征 主演)

凪良ゆうさんの大ヒットBL小説『美しい彼』シリーズは、2021年にMBS「ドラマイズム」枠で実写ドラマ化され、国内にとどまらずアジア中で大ヒットを記録しました。

スクールカースト底辺の平良一成役を萩原利久さん、カースト頂点に君臨する美しい王・清居奏役をFANTASTICSの八木勇征さんが演じ、二人のすれ違う恋模様と圧倒的なビジュアル再現度が絶賛されました。

その熱狂的な人気を受け、2023年には続編となるドラマ『美しい彼(シーズン2)』および映画『劇場版 美しい彼〜eternal〜』が公開。BLという枠を超えて多くの人に愛される超人気コンテンツとなっています。

映画『汝、星のごとく』(今後の展開や注目のポイント)

そして、2023年に本屋大賞を受賞した『汝、星のごとく』も、ファン待望の実写映画化として大きな注目を集めています。

風光明媚な瀬戸内の島を舞台に、自由にならない現実に抗いながら生きる櫂(かい)と暁海(あきみ)の30代までの壮大な愛の物語。

原作が持つ圧倒的な情景描写や、人生の選択に対する切ないリアリティがどのように大きなスクリーンで表現されるのか、映画ファン・原作ファンの双方から非常に高い期待が寄せられています。

初心者におすすめ!凪良ゆうの代表作・名作5選

「作品数が多くて何から読めばいいか分からない」という方に向けて、初めての1冊にぴったりの代表作・名作を5つ厳選しました。

1. 『汝、星のごとく』|愛と自立を描く傑作ミステリー・ドラマ

風光明媚な瀬戸内の島で出会った二人の高校生、櫂(かい)と暁海(あきみ)。ともに自由にならない現実に縛られながらも惹かれ合い、成長とともにすれ違い、それぞれの人生を歩んでいきます。

自分の足で立つこと(自立)とは何か、愛する人と生きるとは何かを問いかける、切なくも美しい感動の大作です。映画化をきっかけに凪良作品に触れたい方に、まず最初に手にとってほしい1冊です。

  • 単行本発売日:2022年8月4日
  • 文庫本発売日:2024年11月6日
  • 累計発行部数:50万部突破(続編『星を編む』とあわせてシリーズ累計75万部超)

2. 『流浪の月』|世間の「普通」に抗う二人の確かな絆

世間から「誘拐事件の被害女児」と「加害者」というレッテルを貼られた佐伯文と家内更紗。大人になり再会した二人は、恋愛でも友情でもない、言葉では形容できない深い絆で結ばれていきます。

周囲の偏見や勝手な同情に傷つきながらも、お互いにとっての「救い」であり続ける姿勢を描いた本屋大賞受賞作。読後の余韻が長く残る傑作です。

  • 単行本発売日:2019年8月28日
  • 文庫本発売日:2022年2月22日
  • 累計発行部数:100万部突破(ミリオンセラー達成)

3. 『神様のビオトープ』|傷ついた心に寄り添う温かな救いの物語

亡くなった夫の幽霊(?)と暮らし続ける主人公の鹿野うる波(かの うるは)と、彼女を取り巻く少し生きづらさを抱えた人々の日常を描いた連作短編集。

凪良ゆうさんの一般文芸初作品であり、重いテーマを扱いながらも全体にやさしく穏やかな空気が流れています。「心が疲れているときに読みたい」「優しく癒やされたい」という時にぴったりの作品です。

  • 単行本発売日:2017年10月25日
  • 文庫本発売日:2020年4月14日
  • 累計発行部数:15万部突破

4. 『滅びの前のシャングリラ』|地球滅亡まで1ヶ月、生きる意味を問う

「あと1ヶ月で地球に隕石が衝突し、人類は滅亡する」という極限状態に置かれた人々を描いた壮大なドラマ。

絶望的な状況の中で、目立たない高校生、ヤクザ、その母親など、それぞれが「最後にどう生きるか」「誰と過ごしたいか」を見出していきます。過酷な設定の中に描かれる人々の輝きと強さに、生きる勇気をもらえる1冊です。

  • 単行本発売日:2020年10月16日
  • 文庫本発売日:2023年10月6日
  • 累計発行部数:20万部突破

5. 『美しい彼』|底辺男子×美しい王のすれ違いBL金字塔

吃音症で無口なボッチ高校生・平良(ひら)と、学校のカースト頂点に君臨する圧倒的な美男子・清居(きよい)。スクールカーストの真逆の位置にいる二人の、屈折した恋模様を描いた大ヒットBL小説です。

お互いを大切に思うあまり生じる、大きすぎるすれ違いと執着心がコミカルかつドラマチックに描かれており、BLジャンルに馴染みがない方でも一気に引き込まれる面白さがあります。

  • 単行本発売日:2014年12月19日(キャラ文庫)
  • 累計発行部数:シリーズ累計100万部突破

まとめ:映画から入った私も、これから一冊目を読むのが楽しみに!

今回は、映画『汝、星のごとく』をきっかけに気になった作家・凪良ゆうさんの経歴や受賞歴、そして初心者におすすめの代表作を調べてご紹介しました。

世間の「普通」や「正しさ」から少し外れてしまった人々に寄り添い、その人生を肯定してくれる作風を知れば知るほど、なぜこれほど多くの人に愛されているのかが分かった気がします。

まだ小説を一冊も読んでいない私ですが、調べれば調べるほど「早くページをめくりたい!」というワクワク感が膨らんできました。

  • 映画の余韻そのままに『汝、星のごとく』の原作本から入るか
  • もう一つの本屋大賞受賞作『流浪の月』から読むか
  • 優しく癒やされそうな『神様のビオトープ』から始めるか

どれから読んでも素晴らしい読書体験になりそうです。私と同じように映画で凪良作品に出会い、まだ本を開いたことがない方も、ぜひ自分にぴったりの「最初の1冊」を手に取ってみてください!

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